
【MTG】霊気走破の新キーワードと統率者戦で注目のカード 27枚
霊気走破で収録されるカードが公開されたため、統率者戦(edh)プレイヤー向けに、統率者適正の高いカードや面白そうなカードに関する情報をまとめていきます。
目次
セット概要
発売日: 2025年2月14日
新メカニズム・キーワード
新メカニズム・キーワード:「速度」関連
今回のセットで新しいメカニズムとして「速度」そしてキーワードとして「エンジン始動!」「最高速度」が登場しました。
《エンドの首領、ファー・フォーチュン》
{2}{B}{R} 伝説のクリーチャー ― 人間・傭兵
エンジン始動!(あなたが速度を持たないなら、1から始まる。速度はあなたの各ターンに1回、対戦相手がライフを失 ったとき、1上がる。最高速度は4である。)
あなたが攻撃するたび、これは各対戦相手にそれぞれ1点のダメージを与える。
最高速度 —
あなたがコントロールしている発生源1つが、対戦相手や対戦相手がコントロールしているパーマネントにダメージを与 えるなら、代わりに、それはその点数に1を足した点数のダメージを与える。
4/5
時間がかかる代わりに、最高速度に到達することでメリット能力が有効になるようなデザインです。また速度はプレイヤーごとにカウントされるため、一度カウントが始まれば後から出した速度に関するカードは、より早い段階で(あるいは最初から)「最高速度」能力を使うことができます。このため、速度に関するカード同士はそれだけでシナジーがあると言えます。ルールに関する補足は以下の通りです。
- エンジン始動!の速度を1にする効果は誘発型能力ではなく状況起因処理(ETB能力ではない)。このため、たとえばエンジン始動!を持つパーマネントのコントロールを他プレイヤーから奪った場合でもそのプレイヤーは速度を持つことになる
- エンジン始動!の速度が上がる効果は誘発型能力
- エンジン始動!を持つパーマネントが場を離れても速度は消えず、速度上昇の能力も誘発する
新キーワード能力:「消尽」
新しいキーワード能力として「消尽」が登場しました。
《グリスレンチのゴブリン》
{R}
クリーチャー ― ゴブリン・工匠
2/1
消尽 — {2}{R}:カード最大2枚を捨て、その後、その枚数に等しい枚数のカードを引く。このクリーチャーの上に+1/+1カ ウンター1個を置く。(消尽能力はそれぞれ1回しか起動できない。)
統率者適正の高いカード
今回のセットで統率者適正が高そうだと感じたカードは4枚です。
多弁な司会、ヴンウクスト

多弁な司会、ヴンウクストは2マナ0/4の青単統率者で、新キーワードの「エンジン始動!」と、手札上限がなくなる常在型能力、最高速度で《思考の反射》や《研ぎすまされた知覚》と同様のドローを2倍にする能力を持ちます。
たった2マナで7マナ置物相当の凄まじいドローエンジンになり得る統率者で、一度最高速度に到達してしまえば、除去されて出し直した際にも最初からドローエンジンとして機能します。また、場を離れいる間にも速度の上昇は続くため、元が2マナと非常に軽い点も相まって除去に強いデザインになっています。
相性の良さそうなカードとしては分かりやすく《渦まく知識》や《巻物棚》のような手札入れ替えカードや、膨大な手札リソースを活かせるカードである《精神力》や《ドリーム・ホール》などのカード群が挙げられます。

難点として、速度を上げる条件の達成(対戦相手がライフを失わせる必要がある)と、自ターンに1度しか速度が上がらない(着地してから最速で2ターンかかる)点の2点があります。前者については、《幽体の船乗り》のような軽量アタッカーや《謎の石の断片》のような手軽なカードを使って達成するのが良さそうです。後者は、本体が2マナと軽いため、急いで出せば実用に耐えるスピード感でドローエンジンになることができるはずです。遅延できるカードとも多少相性が良い気がします。
夜の大臣、ゴンティ

夜の大臣、ゴンティは4マナ3/4の黒単の統率者で、全プレイヤーに影響のある宝物生成効果と擬似的なドロー効果を持つ卓全体に大きな影響力があるカードです。
宝物を生成する効果の誘発条件は「オーナーでない呪文を唱えるたび」で、自身の効果以外にも《敵対工作員》や《法務官の掌握》のような一般的なカードでも誘発し得る能力です。後半の追放ドロー効果はデザイン的には《トレストの密偵長、エドリック》に近く、戦闘ダメージを与える手段が多いデッキにリソースが偏る展開が予想されます。
《分かち合う運命》さえあれば・・・。
翠色のラジアン、アーチック

翠色のラジアン、アーチックは6マナ3/3のゴルガリカラーの統率者です。ETBで墓地のアーティファクトとクリーチャーの数を参照して大量の昆虫トークンを生成する効果と、昆虫が死亡するたびにサイズアップしながら各対戦相手に対するバーン効果を持ちます。
特にユニークなのは前半のトークン生成効果で、ここまで大量のトークンを生成するポテンシャルを持つ統率者はそういません。比較するなら《カーの空奪い、プローシュ》あたりでしょうか。あちらは《食物連鎖》とのコンボで有名ですが、こちらは2つ目のバーン効果を活用したいのでサクリ台の方が相性が良さそうです。《ファイレクシアの供犠台》であれば、生成したトークンをすべてバーンダメージに変換しながら翠色のラジアン、アーチックの出し直しまで可能です。

計算上、墓地に9枚以上アーティファクトやクリーチャーがあれば、統率者を唱える6マナ+《ファイレクシアの供犠台》だけで40点バーンが成立します。統率者のサイズアップを活かして《よりよい品物》なども面白そうです。
新たな夜明け、ケトラモーズ

新たな夜明け、ケトラモーズは3マナ4/4威迫、絆魂、破壊不能を持つ神で、自ターンに墓地や戦場からカードが追放領域に置かれるたびにドローする強力なドロー効果を持った統率者です。
相性の良いカードとして《フェアリーの忌み者》や《除霊用掃除機》のような手軽に効果を誘発させられるカード群や、《変位エルドラージ》や《パララクスの波》のような繰り返し能力を誘発させられるカード群が挙げられます。
面白そうなカード
・守護の陽馬

マナ総量3以下ならなんでも出せるという範囲の広さが魅力。ただし重く召喚酔いもある。《戦闘の祝賀者》あたりとうまく組み合わせたら面白そう。
・危険な罠

アーティファクト版の《払拭の光》にサイズアップのメリット能力。もし最高速度を参照するなら頼りになりそうな汎用カード。
・奔流川の記念碑

ライブラリアウトデッキや継続的な墓地肥やし手段として高い性能で、しれっとトップに置くタイプの教示者対策にもなる。消尽能力にはただならない可能性を感じる。
・再利用隔室

起動コストは2マナだがアーティファクト版の《出産の殻》。クリーチャーと異なり、ほとんどのマナ域に単体で3マナ以上出るアーティファクトが存在するので、少なくともマナ加速手段としての確実性は高い。もちろんコンボパーツを探す用途でも。
・運送の魔道士

ついに登場した4-5マナ帯にアクセスできる魔道士。《一つの指輪》に対応。
・止められない計画

逆《荒野の再生》だが、1マナ軽く青くなった。EDHのマナ基盤は土地以外にも強力かつアンタップコストがあるカード(《厳かなモノリス》など)があるため、非常に強力な1枚。
・墓所呼びの戦車

・悪魔の破砕機

各対戦相手のクリーチャーを破壊する強力な除去効果を持った機体。マナコストは親和次第だが、少なくとも3マナ以下で唱えられればコスパ良好か。コピーや出し直しによる継続除去手段としても面白い。
・死の車

《死の影》と異なり、機体なのでライフがたくさんあってもクリーチャー化しない限りは大人しくドローエンジンになってくれる。
・爆弾車

4マナのアーティファクトで出た時に4マナ出るという怪しすぎる性能の機体。ただしマナは能力の起動にしか使えない。
・フルスロットル

・地区のマスコット

・重厚な世界踏破車

・脱皮の世話人

マナクリーチャーとしては《死儀礼のシャーマン》に近い性能で、1マナの5色マナクリーチャーは非常に希少。死儀礼と同様にフェッチランドなどで墓地リソースを確保しながら運用するだけでなく、自身で墓地肥やしができる点も優秀。
・轟音の速百足

・輝晶の機械巨人

マナ、シンボルともに重いが、極めて広いサーチ範囲と2枚サーチというユニークな効果を持った1枚。特にセレズニアカラーのカードとしてはアーティファクトへのサーチ手段は希少。
・探し求める空蛇

2マナ飛行接死でライフを守りやすい性能で、消尽能力は4マナでランダムな土地2枚を戦場に出す強力な効果。
・霊気灯

初となるアーティファクト・プレインズウォーカーの装備品。装備した状態で攻撃するとダメージ分の忠誠度カウンターを得るという効果だが、装備するためには忠誠度能力を使う必要があるため、出したターンに大ダメージを与えて奥義、というような使い方は難しい(《シガルダの助け》などで踏み倒し可能だが)。
・忍耐の記念碑

ループコンボには組み込みづらいが、継続的なディスカード手段があれば極めて高いパフォーマンスを誇る1枚。「1枚」捨てるたびなので、大量ディスカード時にはすべての能力が使える。
・市場背負いの歩行機械

《歩行バリスタ》などを彷彿とさせるアーティファクトクリーチャー。無限マナの注ぎ先としては自分を処分する能力がない点に注意。
・光輝の睡蓮

一時的に大量のマナ加速が可能な重量級アーティファクト。6マナとはいえ、3枚のアーティファクトをサクれば有色9マナに加速することが可能。《秘密の複製機》との相性が素晴らしい。コジレックEDHのような重い統率者向けのマナ加速手段や、アーティファクトコンボパーツとしても。
・アモンケット・サーキット

無色の土地で速攻を与えられるカードは希少。アンタップインなのが偉い。
まとめ
いかがだったでしょうか。今回のセットで登場した「速度」関連のカードはパワー調整が絶妙で、EDHでも複数採用して最高速度を活かしてみたくなりました。
その他の記事の更新情報はEDH.JPのX(Twitter)で投稿しています。ぜひフォローしてください。