スゥルタイ(黒緑青)EDHの統率者・ジェネラル 紹介【2024年2月版】

概要

この記事では2024年2月時点で存在するスゥルタイ(黒緑青)カラーの固有色を持つすべての統率者(ジェネラル)と、その中でも注目の統率者をデッキの概要と合わせて紹介します。固有色と色の違いがわからない、という方は以下の公式ルールをご一読ください。(デッキ構築に関するルールの2番です)

スゥルタイ統率者の概観

統率者一覧

現在スゥルタイカラーの固有色を持ち、統率者として指定できるカードは現時点で19枚(共闘を除く)あります。一覧は以下です。

《墓場波、ムルドローサ》
《狩るものヴォラシュ》
《ラグーンの神秘家、アーチェロス》
《冒涜されたもの、ヤロク》
《滑り寄る魔術師、カディーナ》
《月の後裔、ナシ》
《君臨するもの、インドミナス・レックス》
《血の暴君、シディシ》
《永遠の陽気もの、オツリーミ》
《姿奪い、ヴォルラス》
《石の賢者、ダミーア》
《九本指のキーネ》
《ジモーンとダイナ》
《永遠の頂点、ブロコス》
《インジェン社の遺伝子学者、ヘンリー・ウー》
《擬態の原形質》
《寄生された船長、ザビエル・サル》
《最初に堕ちし者、ラヤミ》
《警告となるもの、ザクサラ》

2枚の統率者を指定できる能力(共闘など)を持つカードを含めると組み合わせ次第でかなりの枚数があるため、今回は割愛します。(共闘統率者に関するまとめも、いずれ記事にしようと思います。)

統率者紹介

墓場波、ムルドローサ

《墓場波、ムルドローサ》は各ターンに墓地から土地やパーマネント呪文を各タイプ(クリーチャー・アーティファクト・エンチャント・バトル・プレインズウォーカー)につき1つずつ唱えられる能力を持った強力なカードアドバンテージ源になれる統率者です。単純に《新緑の地下墓地》や《水蓮の花びら》、《原基の印章》など使い捨てのカードを再利用するだけでもかなりのアドバンテージを獲得できる他、特に相性の良いカードとして《幻影の像》のような軽量のコピークリーチャーが挙げられます。《墓場波、ムルドローサ》をコピーすることで、《墓場波、ムルドローサ》の能力がもう一度使えるようになり、無限ループを狙うことも可能です。

《墓場波、ムルドローサ》EDHの構築は上記のシナジーを活かしたコンボを軸にすることが多いです。コピークリーチャーと《動く死体》等のリアニメイト能力を持つエンチャントでループを形成し、《ライオンの瞳のダイアモンド》などを挟むことで無限マナ、さらに《魂標ランタン》などの汎用的なドロー効果を持つパーマネントで無限ドローが成立します。

冒涜されたもの、ヤロク

《冒涜されたもの、ヤロク》は《パンハモニコン》をさらに強化した強力な常在型能力を持った統率者です。パーマネントが出ることで誘発する能力、というのはかなり幅が広く、《フェアリーの大群》のようなフリースペルが2倍の土地を立てるようになったり、《水蓮のコブラ》の上陸が2回誘発するようになったりと、かなりやりたい放題できる能力です。

相性の良いカードは様々あるカードですが、中でも特に《金切り声のドレイク》との相性は特筆すべきものがあります。《金切り声のドレイク》のEtB能力が2回誘発すると《金切り声のドレイク》自身と任意の自分のクリーチャーを手札に戻せるため、1マナでありながら実質《雲石の工芸品》以上のパフォーマンスがあり、《フェアリーの大群》などと組み合わせれば容易に無限マナが成立します。スゥルタイカラーなため、クリーチャーへのアクセス手段が豊富な点も魅力的です。

滑り寄る魔術師、カディーナ

《滑り寄る魔術師、カディーナ》は裏向きのクリーチャー(主に変異カード)を強力にサポートする統率者です。《意志を曲げる者》などの変異クリーチャーは表になった時に強力な誘発型能力を持ちますが、裏面で唱えるためのコストが3マナと重く、どうしてもマナに対してコスパが悪いのが難点です。《滑り寄る魔術師、カディーナ》はその裏面で唱えるための3マナを軽減し、なんと0マナで変異クリーチャーを場に出せるためテンポ面で大きく使い勝手を向上させてくれます。さらに誘発時のドロー能力は変異カードさえあれば0マナで毎ターン1ドローできる能力であるため、強力なドローエンジンにもなり得ます。

特に相性の良いカードとして、《七曲がりの峡谷》のようなクリーチャーをインスタントタイミングで唱えられるようになるカードが挙げられます。《滑り寄る魔術師、カディーナ》の能力はいずれも相手ターンであっても誘発するため、うまく回ればターン1巡で4ドロー、変異クリーチャー4体というムーブを0マナで成立させることが可能です。

《滑り寄る魔術師、カディーナ》EDHは変異クリーチャーを主体としてミッドレンジ構築が多く、《悪戯なクェイナー》など、特徴的かつ他では見かけない珍しいカードを使いこなして面白いゲーム展開ができる点が魅力です。

君臨するもの、インドミナス・レックス

《君臨するもの、インドミナス・レックス》はEtBで手札のクリーチャーを好きな数だけ捨てて、それらのキーワード能力をカウンターとして得た上で、カウンターの数分ドローする能力を持ちます。5マナ6/6と良好なマナレシオに加えて《周到の神ケフネト》などを捨てて破壊不能や飛行を得ることで強力なフィジカルを獲得することが可能ですが、どちらかと言えばドロー能力が強力です。《吸血鬼の夜鷲》のような3つのキーワード能力を持つカードを1枚で3ドローに変換することができるため、ある程度構築を寄せればEtB能力は2、3枚捨てて4、5枚引く程度の強力なドロー能力になります。

《君臨するもの、インドミナス・レックス》EDHの構築としては複数のキーワード能力を持つ中でも優秀なクリーチャーを多く採用し、統率者のフィジカルとカードアドバンテージでゲームを有利に進めるミッドレンジ構築が主流です。

このカードを見た時に最初に考える「二段攻撃持ちのカード」ですが、実はスゥルタイカラーには二段攻撃を持つカードが1枚も存在しません!今後に期待が集まります。もし二段攻撃が実装された際には、破壊不能二段攻撃に《狂暴化》などでデメリット無視のワンパン24点などを狙いたいところです。

擬態の原形質

《擬態の原形質》はEtB能力ですべての墓地からクリーチャーを2枚追放し、片方のコピーにもう片方のパワー分の+1/+1カウンターが乗った状態で場に出る擬似的なリアニメイト能力を持った統率者です。《死の影》や《ファイレクシアン・ドレッドノート》のようなとにかくサイズの大きいクリーチャーを《約束された終末、エムラクール》のような元からサイズが大きいクリーチャーと一緒に追放することで、21を超えるパワーを得ることができます。また、そういった専用のカードを使わずともシンプルに《船砕きの怪物》などの強力なクリーチャーを釣り上げるカードとしても使いやすいです。

《擬態の原形質》EDHの構築はかなり様々な型がありますが、単純なリアニメイト手段であれば《再活性》など強力かつ軽量な釣竿がEDHのカードプールには豊富に存在するため、やはりサイズアップ能力を活かした構築がおすすめかなと思います。MH3で登場する再誕世界、エムラクールはちゃんと墓地に落ちてくれるカードの中ではかなり強力な耐性能力とP/Tを持つので採用が検討できそうです。(デメリット効果が重いですが…)

まとめ

今回はスゥルタイカラーの統率者に関する情報をまとめました。ニーズがあれば、他のカラーの情報もまとめて記事にしていこうと思います。

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