【EDHデッキ紹介】法務官の声、アトラクサ【エルドレインの森 対応版】
今回は法務官の声、アトラクサEDH(PW型)の紹介です。
《法務官の声、アトラクサ》は統率者戦2016で登場した、複数のキーワード能力を有する極めて高いコストパフォーマンスを持つ赤抜き4色の伝説のクリーチャーです。毎ターンの増殖という様々なカードとシナジーを形成する能力が故に、構築はビルダーによって変幻自在ですが、今回はその中でおそらく最もスタンダードかつ強力なプレインズウォーカー軸の構築を解説します。
目次
統率者解説
統率者2016で登場した《法務官の声、アトラクサ》は、GWUBの4マナ4/4飛行、警戒、接死、絆魂のファイレクシアン・天使・ホラーで、自分ターン終了時に増殖(望む数のパーマネントやプレイヤーを選び、その後すでにそこにあるカウンター1種類につき、そのカウンターをもう1個与える。)を行う誘発型能力を持っています。
統率者自身のスペックとしては、極めて高い戦闘能力を持つ統率者だと言えます。4色とはいえ4/4と4つのキーワード能力は強力で、特に警戒、絆魂の組み合わせで、実質毎ターン4点のゲインが確定しており、接死により相手からのクリーチャーによる攻撃はほぼ脅威にならないレベルの高い戦闘性能を誇ります。また、自分のターン終了時の増殖は様々なカードとシナジーを形成する能力です。プレインズウォーカーの忠誠度カウンターの追加、消散・消失カウンターを増加させることによるパーマネントの疑似的な永続維持などに加え、相手の累加アップキープコスト(Mystic Remora等)の増加まで幅広いです。これは統率者というゲーム中に確実にアクセスできるカードが持つ能力だからこそ、デッキ全体の構築に影響を及ぼせる面白みのある能力であると言えます。
しかし、一方で統率者戦はライフ40点の多人数戦で、ライフレースによる決着は珍しくはないものの基本的に主戦場はコンボゲームです。その中で、単体ではカードやマナのアドバンテージに干渉しないアトラクサの能力は必ずしも脅威になりません。そのため、アトラクサが得意とするゲームに相手を引き摺り込む必要があります。
デッキリスト
今回はサンプルリストとして自作のリストをmoxfield様にて公開しましたので以下をご参照ください。
https://www.moxfield.com/decks/s5ocH5Mx2EGSwyhl6StZZA
— 統率者 1 —
《法務官の声、アトラクサ》
— クリーチャー 11 —
《極楽鳥》
《死儀礼のシャーマン》
《喜ぶハーフリング》
《貴族の教主》
《ドラニスの判事》
《バイオファガス》
《花を手入れする者》
《森の女人像》
《フェイ庄の古老》
《敵対工作員》
《水晶の這行器》
— インスタント 16 —
《悟りの教示者》
《剣を鍬に》
《狼狽の嵐》
《精神的つまづき》
《白鳥の歌》
《吸血の教示者》
《ドビンの拒否権》
《サイクロンの裂け目》
《マナ吸収》
《突然の衰微》
《暗殺者の戦利品》
《苦渋の破棄》
《激情の後見》
《否定の力》
《活性の力》
《意志の力》
— ソーサリー 5 —
《伝国の玉璽》
《悪魔の教示者》
《自然の知識》
《三顧の礼》
《Beseech the Mirror》
— エンチャント 10 —
《神秘的負荷》
《花の絨毯》
《楽園の拡散》
《繁茂》
《停滞》
《森の知恵》
《予言により》
《リスティックの研究》
《パララクスの波》
《息詰まる徴税》
— アーティファクト 12 —
《霊体のヤギ角》
《金属モックス》
《魔力の墓所》
《モックス・ダイアモンド》
《太陽の指輪》
《秘儀の印鑑》
《威圧のタリスマン》
《梅澤の十手》
《連合の秘宝》
《からみつく鉄線》
《鎖のヴェール》
《一つの指輪》
— プレインズウォーカー 14 —
《運命を変える者、アミナトゥ》
《時を解す者、テフェリー》
《謎の賢者、カズミナ》
《覆いを割く者、ナーセット》
《夢を引き裂く者、アショク》
《王冠泥棒、オーコ》
《日没を遅らせる者、テフェリー》
《精神を刻む者、ジェイス》
《時の支配者、テフェリー》
《大いなる創造者、カーン》
《ドミナリアの英雄、テフェリー》
《完成化した賢者、タミヨウ》
《求道者テゼレット》
《時間の大魔道士、テフェリー》
— 土地 31 —
《Bayou》
《血染めのぬかるみ》
《耐え抜くもの、母聖樹》
《繁殖池》
《真鍮の都》
《統率の塔》
《風変わりな果樹園》
《溢れかえる岸辺》
《宝石鉱山》
《神無き祭殿》
《神聖なる泉》
《カーンの拠点》
《マナの合流点》
《湿地の干潟》
《霧深い雨林》
《天上都市、大田原》
《草むした墓》
《汚染された三角州》
《Savannah》
《沸騰する小湖》
《Scrubland》
《冠雪の森》
《冠雪の沼》
《寺院の庭》
《Tropical Island》
《Tundra》
《Underground Sea》
《新緑の地下墓地》
《湿った墓》
《吹きさらしの荒野》
《樹木茂る山麓》
デッキ解説
リストを俯瞰すると、まず14枚積まれたPWがまず目につきます。それ以外には、緑のマナクリーチャーを中心としたマナ基盤と、4色使えることを活かした多彩な妨害カード、アーティファクトはアトラクサやPWとシナジーするカードが多く、珍しいカードの採用が見られます。
- *統率者戦では基本的にプレインズウォーカーというカードタイプに対する明確なメタカードが採用されることは滅多にありません。**基本的にアーティファクトやクリーチャーと比較して採用枚数が圧倒的に少ないためです。そのため、プレインズウォーカー主体の構築はメタが刺さりづらいムーブができる点が大きなメリットです。
統率者戦におけるプレインズウォーカーの使いづらいポイントとして、対戦相手が複数人いるため、PWが集中攻撃を受けてしまい、十分なアドバンテージを稼ぐ前に落ちてしまう傾向にあることが挙げられますが、今回のリストではそれをアトラクサの高い戦闘能力で補いつつ、PWと相性の良い増殖能力を活かすことで、他の統率者では扱いにくいPWを使いこなすことができます。
また、アトラクサと《一つの指輪》の相性には特筆すべきものがあります。毎ターン2倍の速度でカウンターが溜まり、2ドロー、4ドロー、6ドローと、あっという間に手につけられないほどのアドバンテージを獲得します。また、唯一の弱点であるライフルーズに関してもアトラクサの絆魂によってケアできます。
勝ち筋としては、各種PWの奥義能力はもちろん、今回のリストでは《鎖のヴェール》+《時間の大魔道士、テフェリー》のコンボによる勝利、またロックをかけてアトラクサの統率者ダメージによる勝利も狙うことができます。
個別カード解説
- 《大いなる創造者、カーン》
無色4マナ、初期忠誠度5のPWで、対戦相手のみアーティファクトの起動型能力を封じる、相手のみ無のロッドといった強力な常在型能力を持ちます。弱点としては4マナと若干重い点と、PW故に攻撃により除去できるため、比較的壊されやすい置物であるという点です。
後者に関してはアトラクサで守ることができる上、マイナス能力を使うことがほぼないことから、本体の+1能力とアトラクサの増殖で、毎ターン2つの忠誠度を上げることでまず戦闘で落とされることはなくなります。
また、強力な常在型能力に目が行きがちですが、アーティファクトをクリーチャー化する+1能力も無駄ではなく、相手のモックスや《魔力の墓所》といった0マナアーティファクトを除去したり、クリーチャー化してからクリーチャー全体除去に巻き込むなど、小回りが効く能力だと言えます。
- 《王冠泥棒、オーコ》
1GU初期忠誠4のPWで、+1能力でアーティファクトやクリーチャーの能力を失わせて3/3の鹿にする強力な能力を持ちます。強力なクリーチャーやアーティファクトが跋扈する統率者戦において、破壊せず能力を失わせる疑似除去は、確定除去よりも強い場面が多いです。(統率者は除去すると統率者領域からリキャストできるが、鹿になると一旦破壊しないと能力を取り戻せないため)
また、強力な破壊不能アーティファクトである一つの指輪の能力も失わせられる点も非常に評価が高いです。-5能力についても、相手の強力なシステムクリーチャーを奪うことができ強力です。
オーコの弱点は3/3にした鹿に殴り倒されることですが、アトラクサは4/4警戒なため、しっかりと相手の鹿からもオーコを守り切ることができます。
- 《貴族の教主》・《バイオファガス》
いずれもアトラクサのサイズをあげることができるマナクリーチャーです。アトラクサは元々4/4なため、21点の統率者ダメージによって相手を敗北させるには最低6回攻撃する必要があり、それを修正により5回、4回と減らすことが可能です。
特に《バイオファガス》の性能はいぶし銀で、アトラクサに使えば着地時点で5/5、ターン終了時に増殖により6/6、次のターンから6/6、7/7、8/8の順にサイズが大きくなるため、ちょうど8/8になるターンで累計21ダメージに到達することができます。
- 《花を手入れする者》、《フェイ庄の古老》
いずれも自身のパーマネントの中の色1つにつきその色のマナを生むマナクリーチャーです。アトラクサやPWにより基本的には4色のパーマネントが場に存在しているため、これらは4マナクリーチャーとして高いパフォーマンスを誇ります。その際《フェイ庄の古老》は4/4警戒とサイズも大きく、《オークの弓使い》などで除去されづらい点が高評価です。
- 《霊体のヤギ角》
XXXでX個のカウンターが乗って場に出るアーティファクトで、タップするとカウンターの数だけ有色マナを生みます。x=1で3マナで1マナアーティファクトでパフォーマンスはあまりよくありませんが、アトラクサの増殖と組み合わせることで、すぐに単体で大量のマナをアーティファクトに成長します。
- 《梅澤の十手》
本体2マナ装備2マナの装備品で、戦闘ダメージを与えると様々な能力の起動に使えるカウンターが2つ乗ります。十手は元々高い性能を持つ装備品ですが、このカードも同様に、アトラクサの増殖と組み合わせることで毎ターン3つのカウンターを手に入れられるため、-1/-1修正3回を毎ターンばら撒いてクリーチャーを殲滅したり、+2/+2修正を重ねがけしてアトラクサで統率者ダメージによる勝利を狙ったりと、幅広く使えます。
- 《からみつく鉄線》
3マナで消散4を持つアーティファクトで、各プレイヤーは自分のアップキープ時に消散カウンターの数だけアーティファクトやクリーチャーや土地をタップしなければいけなくなる、強力な妨害置物です。アトラクサと組み合わせることで、消散カウンターが実質減少しなくなるとともに、アトラクサが先置きであればカウンター5個で維持できるため非常に強烈なロックをかけることができます。
一方で、自分は先に消散カウンターを取り除いた上で、からみつく鉄線自体をタップすることもできるため、実質有効なパーマネントを寝かせるのは3枚のみでよく、被害を最小限に抑えることができます。なお、寝かせるカードはパーマネントではないためPWを寝かすことはできない点は注意が必要です。
- 《予言により》
自分のアップキープごとにカウンターが増えていく2Uのエンチャントで、各ターンに1度、カウンターの数以下の呪文を0マナでキャストすることができます。
設置した次のターンでようやく1マナ呪文を踏み倒せるようになる悠長なカードですが、アトラクサと組み合わせることで0→2→4と倍のペースでカウンターが増えるため、非常に実用的です。
これにより、重いPWをキャストしながら妨害を構えることが容易になるとともに、《無のロッド》や《冬の宝珠》、《呪われたトーテム像》といった相手からのマナ基盤への妨害にも強力な耐性を獲得することができます。
デッキの回し方
序盤はマナ加速から、4マナ域を目指します。その後は盤面次第で、先にアトラクサを置くか、PWを置いていくかを決めていきます。相手のクリーチャー圧がどの程度か、また自分のマナクリーチャーはPWを守ることができるタイプかそうでないかなどです。基本的にはアトラクサがいないとパフォーマンスが悪いカードが多いため、アトラクサの着地を優先させていくことになるゲームが多いです。
アトラクサの着地後は、妨害を構えながらPWを並べていき、アトラクサとPWの能力を使って盤面をコントロールします。PWを多用するためゲームが長期化するほど有利なデッキです。
ムーブの一つのゴールとして、《停滞》の永続維持できる盤面を形成することが挙げられます。アトラクサは警戒を持つため《停滞》の影響を受けずに攻撃が可能で、PWや一部のシナジーを形成するカードと組み合わせることで、《停滞》の継続的な維持が可能です。
また、ムーブの重要な要素として単一で大量のマナを生み出せるパーマネントの存在があります。今回のリストでは、《花を手入れする者》、《フェイ庄の古老》、《霊体のヤギ角》、《予言により》、《日没を遅らせる者、テフェリー》などです。これらのカードは、PWというソーサリータイミングで多くのマナを要求するカードを使いやすくする上で不可欠な存在です。
キープ基準
ここではいくつか初手ハンドの例と考え方を紹介します。
- ハンド例1
土地2、5テフェリー、《狼狽の嵐》、5テゼ、《太陽の指輪》、《バイオファガス》
キープです。2T《バイオファガス》+《狼狽の嵐》構えから、3T以降は強力なPWやアトラクサの選択肢を取れます。このハンドのようにマナ加速+妨害+PWが揃っていることが理想的です。
- ハンド例2
土地2、《三顧の礼》、カズミナ、十手、《森の女人像》、《太陽の指輪》
一応キープですが、卓にターボ型のコンボデッキが見えているならマリガンです。速度は遅いものの、《太陽の指輪》があるため十手が使いやすく、手札で6マナまで見えるのでアトラクサ+十手のムーブに懸念はありません。カズミナは単体だとかなり弱いので、後から引いてきたPWや置物を設置していきたいハンドです。
- ハンド例3
土地3、《精神的つまづき》、タミヨウ、アミナトゥ、ソープロ
マリガンです。妨害、軽量PWと揃っていますがマナ加速がなく、ゲーム展開についていけない可能性が高いです。また、このハンドだとPWを守ることが非常に難しい点も厳しいです。マナ加速には相手のクリーチャーが増えてくる前にPWを設置する意味もあります。
コンボ・ギミック解説
- 《時間の大魔道士、テフェリー》+《鎖のヴェール》+他のプレインズウォーカー
6テフェリーのEDHでも搭載されている2枚コンボです。4マナ+タップでもう一度忠誠度能力を使えるようになる鎖のヴェールと、-1でパーマネントを4つアンタップする6テフェリーを組み合わせることで、テフェリーで《鎖のヴェール》+マナが出るパーマネントをアンタップすることで、テフェリーの忠誠度カウンターがなくなるまで繰り返し《鎖のヴェール》を起動することができます。(基本的には5回、もしくは+1能力から入れば6回)
テフェリーEDHのようにこの2枚だけでそのまま勝つことはできませんが、他にPWがいればこのコンボにより1ターンで忠誠度能力を6回程度使えることになるので、一気に勝ちに近づくことができます。また、パーマネント3枚で5マナ以上生まれる場合はループした回数に応じてマナも増えるため、ループの途中からPWを追加することで、ヴェールの恩恵を受けることも可能です。
- 《停滞》+《日没を遅らせる者、テフェリー》等
《停滞》と+1能力で複数のパーマネントのタップとアンタップが可能な《日没を遅らせる者、テフェリー》の組み合わせにより、《停滞》のアップキープの維持コストを支払うことができるため、《停滞》の強烈なロック能力を永続的に維持することが可能です。このテフェリーの他にも、アトラクサがいれば下記のように様々なカードで同様に停滞の維持が可能です。
- 《水晶の這行器》(+1/+1カウンターを増殖させることで毎ターン1マナ生める)
- 6テフェリー(+1→-1の順番で使うことで2ターンに1度パーマネントを4つアンタップできる)
- 5テフェリー(+1でターン終了時に土地が2枚立つ)
- 5テゼレット(+1でアーティファクト2枚アンタップ)
- 《息詰まる徴税》(停滞の影響下では相手は基本的に2マナ支払えないため)
しかし、中でも《日没を遅らせる者、テフェリー》が優れている点として、+1能力で、対戦相手のパーマネントをタップできる点があります。《停滞》からのロックの脱出手段として最もメジャーな方法は、土地をセットして確保したマナから停滞を除去することですが、テフェリーは相手が《停滞》の影響下でムーブするために設置した土地などのパーマネントを寝かせることができるため、群を抜いて相性が良いと言えます。
- 《謎の賢者、カズミナ》+《時の支配者、テフェリー》等
カズミナはカズミナが持つ忠誠度能力を他のPWも使える変わった能力を持ちます。+2や-Xは能力自体は強力ではないものの、相手の各ターンにも忠誠度能力を使える時の支配者、テフェリーと組み合わせることで、テフェリーの忠誠度が毎ターン+2増加し、アトラクサの増殖と合わせれば番が一巡するだけでテフェリーの-10の奥義を使えるようになります。また、-10の奥義の追加ターンでも毎ターン忠誠度カウンターが3個増えるため、半ば無限ターンに近い状態を作ることができます。
またカズミナは、テフェリーとのコンボパーツ以外でも忠誠度カウンターがあまりがちなPW(オーコや、カーンなど)に強力な-8能力を与えることができ相性が良いです。
環境での位置付けとデッキのパワーレベル
デッキパワーレベルは大体8だと考えます。アトラクサは決して最上位の統率者ではありませんが、PWやその他のカードと強力なシナジーを形成し、特に《停滞》コンボはその場で勝てるわけではありませんがゲームを決めるレベルの強力なコンボであると言えます。
典型的な勝ちパターンとしては《からみつく鉄線》や《停滞》などのロックが決まり、PW能力を連打しているうちに勝利するパターンが多く、一方で典型的な負けパターンとしては、アトラクサが高いヘイトを買ってしまうケースが挙げられます。本来アトラクサは単体では脅威度の低いクリーチャーであるため、基本的には卓の中でもっと優先的に除去するべきクリーチャーが存在することがほとんどですが、そうでない場合もあります。
デッキパワーレベルが自分より上のデッキとプレイする場合、こちらはコントロールデッキであるため、ゲームが長期化すれば様々なデッキと対等以上にやりとりすることができますが、コンボ成立スピードが速いデッキ相手だと思ったようなゲーム展開に持ち込めないことが多いです。そういった場合は、軽量のカウンターやピッチスペルをキープ基準に取り入れて、なんとかゲームを長期化させる方向に倒していく必要があります。《忍耐》や《孤独》、《殺し》といったピッチスペルを採用してチューニングすることも考えられます。
低予算化オプション
超高額カード(3万円以上)
- デュアルランド各種
- 《モックス・ダイアモンド》
高額カード(1万円〜3万円未満)
- 《魔力の墓所》
- 《金属モックス》
- 《一つの指輪》
- 《意志の力》
比較的高額なカード(3000円〜1万円未満)
- 《否定の力》
- フェッチランド各種
- 《マナ吸収》
- 《吸血の教示者》
デュアルランドについて
デュアルランドは強力な土地です。テンポを落とすことなく色事故の低減に大きく貢献できます。
今回は4色EDHであることもあって、多彩なカードを使える一方で、その分色マナ要求が厳しい傾向にあります。アトラクサも全て有色シンボルの4マナですし、青ダブルシンボル、黒トリプルシンボルのカードなどマナ拘束が厳しいカードも採用しています。そのためデュアルランドを抜いた場合には安定感やテンポの劣化が気になる可能性が高いです。
代替を検討する場合は、マナ拘束の厳しいカードの入れ替えを検討した上で、《色あせた城塞》などのテンポを落とさない多色土地の採用をおすすめします。
魔力の墓所・金属モックス・モックスダイアモンドについて
これらのアーティファクトはマナクリーチャーなどと異なり、唱えてすぐマナ加速に繋がるため高いテンポアドバンテージを稼ぐことができます。カードアドバンテージを失う点も、これらのカードによってPWが1ターン早く着地するならPWの能力によって取り返せます。
代替する場合、テンポは落ちますが《アヴァシンの巡礼者》などのマナクリーチャーや、印鑑やタリスマンなどの2マナアーティファクトの採用が検討できます。
一つの指輪 について
《一つの指輪》は凄まじいカードアドバンテージを稼ぎ出す強力なアーティファクトです。特に今回はアトラクサの増殖能力によってドロー枚数が倍速で増える上、ライフリソースの心配も不要です。パーマネントをアンタップする能力を持つパーマネントも数枚採用されているため、一つの指輪から莫大なアドバンテージを獲得できます。可能な限り採用したいカードだと言えます。
フェッチランドについて
フェッチランドは単純に土地基盤の色を安定させるだけでも非常に評価の高い土地群です。今回は4色統率者なため、フェッチランドの価値は2色地形よりもはるかに高いと言えます。(事実上フェッチランドからは4色全ての色にアクセスできるため)
もし、フェッチランドを採用できない場合には単に2色地形で代替するだけでなく、《彩色の灯籠》や有色アーティファクトなど、色事故の低減に繋がるカードを複数枚採用することを検討したいです。
その他の候補カードについて
プレインズウォーカーについては好みで入れ替えが検討できます。
ロックコンボに寄せていくなら以下のようなカードの採用が検討できます。
- 《パララクスの潮流》
- 《オパール色の輝き》(《パララクスの波》との2枚コンボでクリーチャー永続追放が可能です)
- 《Grim Tutor》
- 《悪魔の意図》
より妨害性能、対戦相手との対話力を高めたい場合には、以下などです。
- 《忍耐》
- 《孤独》
- 《金粉のドレイク》
- 《水没》
- 《有毒の蘇生》
まとめ
いかがだったでしょうか。今回は4色の人気統率者である法務官の声、アトラクサEDHのデッキを紹介しました。
個人的にはアトラクサは停滞とのコンボが非常に強烈で、構築の軸に据えるだけの価値があると思い、今回このリストを紹介させていただきました。
統率者戦におけるプレインズウォーカーの存在は、フォーマット指針としても重要で、あまり流行すると必要以上にゲームが長期化するなどの懸念が示されています。(以下は統率者として使った場合の話ですが)
プレインズウォーカーの統率者は、より多くのクリーチャー除去と防御するクリーチャーで守られる必要があり、それはゲームをさらに長く、より厳しいプレイスタイルを強要する。統率者戦はすでに長く、これ以上長くなる必要はない。
翻訳元:https://mtgcommander.net/index.php/faq/
実際、今回のリストも長期戦を想定したコントロールデッキですので、そういったゲームを嫌うプレイヤーがいる卓では使用は控えた方が良いかもしれません。
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