【統率者戦入門】統率者戦フォーマットの魅力

この記事ではMagic: the Gathering 統率者戦(EDH)に興味を持っている方や、初心者の方向けにフォーマットの魅力について紹介します。

Magic: the Gatheringとは

マジック:ザ・ギャザリング(Magic: The Gathering、MTG)は、1993年にウィザーズ・オブ・ザ・コーストから発売された世界初のトレーディングカードゲーム(TCG)です。このゲームは、プレイヤーが魔法使い(プレインズウォーカー)となり、カードを使って対戦相手と戦うというコンセプトに基づいています。プレイヤーは、クリーチャーを召喚し、魔法を唱えて対戦相手を倒すことを目指します。

統率者戦とは

統率者戦(Commander、旧称:エルダードラゴンハイランダー、EDH)は、MTGの人気フォーマットの一つです。このフォーマットは、特にカジュアルなプレイ環境で楽しまれており、プレイヤー間の社交的な交流を促進するルールが特徴です。統率者戦は多人数戦(通常4人)でプレイされ、各プレイヤーは自分のデッキの「統率者」となる伝説のクリーチャーカードを選びます。

基本ルール

  • デッキは100枚のハイランダー構築(同一カードは1枚まで)自分の統率者と同じ固有色を持つカードしか使用できない
  • 初期ライフは40点
  • 統率者はゲーム開始時に統率者領域に置き、ゲーム中いつでもプレイすることができる
  • 統率者は場を離れた時に統率者領域に戻すことができる
  • 統率者領域からプレイするたびに追加で無色2マナを支払う必要がある
  • 特定の統率者から合計21点以上の戦闘ダメージを受けると敗北する(追加の敗北条件)

統率者戦の魅力

統率者という概念

統率者はデッキの中心となるカードで、プレイヤーにとってパートナーのような存在。カードゲームをプレイしたことがある人であれば誰しも一度は考えたことがある、自分にとっての切り札、デッキをケースにしまう時に一番手前に置いていたカード。統率者戦ではそんな1枚を統率者として選んでプレイすることができます。現在統率者として指定可能なカードは約2,000枚。その中から自分のプレイスタイルに合う1枚を見つけたくありませんか?

広大なカードプール

統率者戦のカードプールにはローテーションが存在せず、45枚の禁止カードとジョークセットを除き、過去に印刷されたあらゆるカードを使用することが可能です。マジックが1993年に始まって以来カードは増え続けており、現在27,000枚以上のカードが存在します。またマジックのカードの強さは最近のカードの方が強いというものではなく、むしろ古えの呪文の方が強大である場合が多いです。(例えば一番最初のセットで刷られた《悪魔の教示者》は現代においても最強のサーチ呪文です。)そのため、統率者戦には本当の意味で広大なカードプールが存在しているのです。

カードプールが広大であれば、必然的に様々なカードの組み合わせによるコンボが編み出されます。昔から有名なコンボもあれば、2003年のカードである《機械仕掛けのクワガタ》が2022年に生まれた統率者である《這い回る大群王、ザスク》と最も相性の良いカードであったように、数十年ごしで新しい価値を見出されることもあります。

広いカードプールを活用したデッキ戦略の例

土地の大量展開が可能な《迷える探求者、梓》を統率者にしたデッキでは、広大なカードプールに存在する様々な能力を持つ土地を使った戦略が特徴的です。土地でありながら20/20という巨大なクリーチャーを生み出す《暗黒の深部》や、タップするだけで相手からの攻撃を中断させられる《イス卿の迷路》など、多様な土地を駆使してゲームを有利に展開します。

プレイする毎に新鮮なゲーム展開

統率者戦はデッキ枚数が100枚であり、さらにハイランダー(同一カードは1枚まで)であるため、同じデッキでプレイしていても毎回異なる手札や展開が多くなります。加えて多人数戦であるため、互いの展開が作用し合うことで毎回新鮮なゲーム展開が期待できます。ワンパターンにならないゲーム展開は、デッキ一つで一日中プレイしても飽きが来ないほど素晴らしい体験を提供してくれます。

プレイヤー間の相互作用

マジックは元から対戦相手とのやり取り、駆け引きが多いルールが特徴的ですが、統率者戦は多人数戦であることや、カードプールが広大で影響力の大きなパワーカードが多く存在することなどにより、互いに様々な作用を引き起こすゲーム展開になります。高度なやり取りが可能な環境と多人数戦というルールがヘイトやブラフなどといった政治的なやり取りを重要にしており、知的戦略が求められるカードゲームとしての面白さを最大化しています。

マジックの奥深いルールと様々にデザインされたカードがプレイヤーに自己を表現するための力を与え、多人数戦がより戦略的でドラマティックなゲーム体験を提供しているのです。

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デッキは長年のパートナーにできる

統率者戦では、一度選んだ統率者を数年以上の長い期間に渡って使いづつけるプレイヤーも珍しくはありません。それを実現しているのは、これまで述べたように新鮮なプレイ体験が生まれやすいのももちろんですが、保守的な禁止カードの改訂と継続的な新規カードの供給の存在も大きいです。

統率者戦では現在45枚の禁止カードが存在しますが、このリストは滅多に改訂されません。特に統率者として指定できる伝説のクリーチャーについては、フォーマットの方針としてプレイヤーが統率者に愛着を持ってプレイすることを尊重しているため、禁止カードに指定されることは非常に稀です。

また新しいセットでカードが登場した際には、自分の統率者でこのカードは役立ちそうだとか、逆にこのカードは使われたら厳しいなとか、主観を持ってカードを評価する楽しみもできます。

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イラストやレアリティへのこだわり

慣れてきたら、カードを気に入ったイラストや珍しいバージョンにするのも楽しいです。マジックは強力なカードほど繰り返し収録される傾向にあるため、同じカードでも複数のイラストや、フォイル、枠を持つバージョンが存在します。それらは大きく印象が異なるバージョンが存在するため、気に入ったスタイルのカードで自分を表現しましょう。

全て同じカードです

今すぐ始めよう

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