ディミーア(青黒)EDHの統率者・ジェネラル 紹介【2024年2月版】

概要

この記事では2024年2月時点で存在するディミーアカラーの固有色を持つすべての統率者(ジェネラル)と、その中でも注目の統率者をデッキの概要と合わせて紹介します。固有色と色の違いがわからない、という方は以下の公式ルールをご一読ください。(デッキ構築に関するルールの2番です)

ディミーア統率者の概観

統率者一覧

現在ディミーアカラー(青黒)の固有色を持ち、統率者として指定できるカードは現時点で67枚(共闘を除く)あります。一覧は以下です。

《狡猾な征服者、アリーラ》
《遺跡の盗人、アノワン》
《死の波のアラウミ》
《半真実の神託者、アトリス》
《ディミーアの脳外科医、シアクー》
《妨害工作員、サイクロナス》
《龍王シルムガル》
《死者の王、ドラルヌ》
《ネファリアの捜索者、エロイーズ》
《復活したアーテイ》
《静める者、エトラータ》
《ギサとゲラルフ》
《サルマンの下僕、グリマ》
《死体生まれのグリムグリン》
《深海の破滅、ジャイルーダ》
《碑出告と開璃》
《異端審問官アイゼンホーン》
《沈黙の蜘蛛、琴瀬》
《流城のルノ》
《バルダーズ・ゲートのクライドル》
《ディミーアの黒幕ラザーヴ》
《万面相、ラザーヴ》
《ナズグルの首領》
《屍術の俊英、ルーデヴィック》
《精神を飲む者、ミルコ・ヴォスク》
《背信の王、ナーフィ》
《ネブカドネザル》
《ウーナのトリックスター、ニムリス》
《妖精の女王、ウーナ》
《塵の活用者、オスカー》
《欺瞞の神、フィナックス》
《Princess Lucrezia》
《Ramirez DePietro》
《略奪者、ラミレス・ディピエトロ》
《Ramses Overdark》
《暗殺卿、ラムセス》
《戦時大統領、ラシロン》
《Riven Turnbull》
《ギックスの信奉者、ローナ》
《シェオルドレッドの心酔者、ローナ》
《侵攻の伝令、ローナ》
《梅澤悟》
《求道の達人、サイラス・レン》
《漂う死、シルムガル》
《シヴィトリ・スカーザム》
《Skeleton Ship》
《川の殺し屋、シグ》
《秘密の王、ザデック》
《シディシの手、テイガム》
《壮麗公爵、テグウィル》
《サイバーコントローラー》
《再誕者、マスター》
《催眠術師、マスター》
《スカラベの神》
《追跡する影、ウキーマ》
《恐怖の顕現、ウンブリス》
《Ur-Drago》
《夜まといのヴェラ》
《死体傀儡、ヴェンセール》
《ヴォーデイリアの冒涜者、ヴォハー》
《腐敗の大鉈、ウィルヘルト》
《目覚めし深海、レクシャル》
《噛み付く突風、ウィドウェン》
《ギルドの重鎮、ザナサー》
《虎の影、百合子》
《トリックスター、ザレス・サン》
《ドラゴン使い、シヴィトリ》

2枚の統率者を指定できる能力(共闘など)を持つカードを含めると組み合わせ次第でかなりの枚数がありますので、今回は割愛します。(共闘統率者に関するまとめも、いずれ記事にしようと思います。)

統率者紹介

死の波のアラウミ

《死の波のアラウミ》はタップと墓地3枚の追放をコストとした起動型能力で、自分の墓地のクリーチャー1枚に再演(各対戦相手の人数分そのクリーチャーのトークンを生成する能力)を付与する独特なカードです。再演はEDHでは基本的にトークンを3枚生成する能力なのでパフォーマンスが良く、例えば《縫い師への供給者》などの便利なEtB能力を持つカードを再演すれば、EtBライブラリを9枚切削でき、さらに再演はターン終了時に生成したトークンを生贄に捧げるため、死亡時の能力も誘発するなど非常にお得感満載なムーブが可能です。

《死の波のアラウミ》と特に相性の良いカードとして《呪文探求者》があげられます。《呪文探求者》を《死の波のアラウミ》で再演すればライブラリからインスタント・ソーサリーを3枚サーチできるという爆発的なムーブが可能です。そこから《Demonic Consultation》と《悪魔の教示者》と《否定の契約》をサーチすれば、打ち消しを構えながら《タッサの神託者》コンボを成立させることができます。こういったコンボ以外にも《死の波のアラウミ》の起動コストは墓地のカード3枚とかなり軽いため、継続的なカードアドバンテージ源として線の太いムーブができる点も魅力です。

深海の破滅、ジャイルーダ

《深海の破滅、ジャイルーダ》はEtB能力で各プレイヤーのライブラリを4枚切削し、その中のマナコストが偶数のクリーチャー1体を戦場に出す誘発型能力を持ちます。(相棒での運用はあまり現実的ではありません・・・)各プレイヤーの切削される都合16枚のカードの中から出すクリーチャーを選べるため、《波止場の恐喝者》や《ドラニスの判事》などの強力なクリーチャーを出せる可能性があります。また、《吸血の教示者》などで自分のライブラリトップを操作することで《潮吹きの暴君》などのフィニッシャーの踏み倒し手段としても運用することが可能な能力です。

《深海の破滅、ジャイルーダ》と特に相性の良いカードとして《クローン》系のクリーチャーのコピーになるカードがあげられます。こうしたクリーチャーは4マナや6マナに多く存在しており、《深海の破滅、ジャイルーダ》の能力で《深海の破滅、ジャイルーダ》のコピーとして場に出ることで、能力を連鎖させることが可能になります。このコピーカードによるチェインコンボに特化した構築では、デッキの25枚以上が偶数マナのコピークリーチャーになるため、70-80%程度のかなり高い確率でループが継続します。継続していく中で《潮吹きの暴君》などのフィニッシャーが捲れるまでループし続けることで、実質的に《深海の破滅、ジャイルーダ》を着地させればある程度の確率で勝てる構築が実現します。非常に回していて面白いデッキなので、いずれ記事にまとめる予定です。

万面相、ラザーヴ

《万面相、ラザーヴ》はXマナをコストとして、マナコストがXの自分の墓地のクリーチャー1体のコピーになる起動型能力を持つ軽量な統率者です。墓地のクリーチャーのコピーになる起動型能力は、EtBを誘発させないことや、コピー能力を続けて使うことでパワータフネスの修正やキーワード能力の付与などを引き継げるといった特性を持っており、これを活かして比較的マイナーなクリーチャーを生かしてムーブするデッキになります。

《万面相、ラザーヴ》と特に相性の良いカードとしてまず《ファイレクシアン・ドレッドノート》に代表される、EtBで致命的なデメリット能力を持つ巨大クリーチャーがあげられます。《万面相、ラザーヴ》は2マナと非常に軽いため1ターン目から容易に着地させることができ、《納墓》などで《ファイレクシアン・ドレッドノート》を落としてそのコピーになれば、2ターン目から統率者が12/12トランプルで殴り込みに行くことが可能です。これは統率者ダメージになるため、2回で敗北条件の21点を超えるダメージ量です。それ以外にも、《媒介のアスプ》を経由すれば感染を得ることができるので、その後パワー10以上のクリーチャーのコピーになればワンパンできたり、呪禁持ちの軽量クリーチャーを墓地に置いておけば強力な除去耐性を獲得できたりと、他にはない面白い動きのできる統率者です。

ナズグルの首領

《ナズグルの首領》は5マナ4/3飛行で、自分がインスタントやソーサリーを唱えるたびに3/3威迫のレイストークンを生成しつつ、レイスを9体以上コントロールしている場合レイスのサイズを9/9に修正する誘発型能力を持ちます。デカすぎる《若き紅蓮術士》のような能力を持っており、さすがに9/9のクリーチャーが9体ともなると合計ダメージは81以上と、たとえライフ40の多人数戦である統率者戦でもコンバットで勝利するのに十分なクロックになります。

基本的には《熟考》のようなキャントリップ呪文を繰り返し唱えることで早期にレイスを並べていき、打点を稼ぐことを目指す非コンボ型のミッドレンジデッキになります。相性の良いカードとしては《ナズグル》があり、EtBでレイストークンに+1/+1カウンターを乗せるパンプアップ能力を持つため、打点の大幅アップが期待できます。《ナズグル》の特徴として、なんと9枚まで採用できる能力を持つ点があります。《ナズグル》の能力は「指輪があなたを誘発するたび」であるため、《ナズグル》を複数枚並べた場合はその分パンプアップの効率が上昇します。

ウーナのトリックスター、ニムリス

《ウーナのトリックスター、ニムリス》は5マナ1/6瞬速・飛行で、対戦相手のターン中に初めて自分が呪文を唱えるたびにライブラリの上から2枚みて片方を手札、片方を墓地に置く誘発型能力を持ちます。ドローエンジンとしてはテンポよく呪文を唱えられれば1周で3ドロー+墓地肥やしと極めて優秀です。本人は少し重いものの、瞬速を持つため着地させることは難しくありません。地味にタフネスが6ある点も除去が当たりづらく優秀です。

《ウーナのトリックスター、ニムリス》には特別相性の良いカードがあるというわけではありませんが、現在のディミーアカラーの統率者の中でも特に癖のない優秀な能力を持つ統率者であるため、基本的な妨害やコンボを搭載したグッドスタッフ構築でも十分一線級です。

虎の影、百合子

《虎の影、百合子》は統率者領域から直接場にでる固有のキーワード能力「上忍術」を持ち、忍者がプレイヤーに戦闘ダメージを与えるたびに、自分のライブラリトップを手札に加えながら各対戦相手がそのカードのマナコスト分のライフを失う、《闇の腹心》の逆版のような誘発型能力を持ちます。上忍術は何度使ってもコストが変わらないため除去に強いです。誘発型能力はドローエンジンとダメージソースが両立した強力な能力で、ドローしたカードでパーミッションしながら、ライフレースでも有利に立つことが可能です。

《虎の影、百合子》と相性の良いカードとしては《変わり身ののけ者》など軽量で確実にアタックを通せるクリーチャーと、そして《神秘の教示者》などで積み込む《海門修復》などが挙げられます。教示者カードでマナコストの大きいカードを置くことで、大量ダメージが期待できます。虎の影、百合子EDHの詳細は記事にまとめています。

まとめ

今回はディミーアカラーの統率者に関する情報をまとめました。ニーズがあれば、他のカラーの情報もまとめて記事にしていこうと思います。

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