統率者戦初心者に7000円のティヴィットEDHをプレイしてもらった感想

経緯

以前、統率者戦の入門者向けに安くてもしっかり回るデッキをコンセプトに7000円でティヴィットEDHを構築した記事を書きました。

別タイトル(遊戯王、DM等)のカードゲームのプレイヤーである知人Mに統率者戦を教える機会に恵まれたので、このデッキを実際に揃えて、貸し出す形で試しに統率者戦をプレイしてみてもらうことにしました。購入時の記事はこちら。

本記事では、実際にこのデッキを使って知人Mが統率者戦をプレイした感想をまとめます。なお、ティヴィットのデッキリストは以下です。

— 統率者 1 —
《秘密売り、ティヴィット》

— クリーチャー 11 —
《雨ざらしの旅人》
《ブラッド・ペット》
《オズワルド・フィドルベンダー》
《幽体のこそ泥》
《心悪しき隠遁者》
《堕落した庄察頭、ロソ》
《捧げ物の魔道士》
《粗石の魔道士》
《アウグスティン四世大判事》
《概念泥棒》
《慈愛の王、タリオン》

— ソーサリー 6 —
《作り直し》
《滅ぼし》
《セヴィンの再利用》
《加工》
《苦い真理》
《衰滅》

— インスタント 23 —
《冥途灯りの行進》
《流刑への道》
《剣を鍬に》
《断れない提案》
《払拭》
《渦巻く霧の行進》
《唱え損ね》
《洗い落とし》
《暗黒の儀式》
《災厄の痕跡》
《ドビンの拒否権》
《魂の仕切り》
《秘儀の否定》
《風に運ばれて》
《遅延》
《リム=ドゥールの櫃》
《交錯の混乱》
《否認》
《引き裂かれた記憶》
《苦渋の破棄》
《ケイヤの手管》
《真夜中の一撃》
《発明品の唸り》

— エンチャント 3 —
《神秘的負荷》
《盲従》
《精霊界との接触》

— アーティファクト 24 —
《永遠溢れの杯》
《砕けたパワーストーン》
《睡蓮の花》
《ポータブル・ホール》
《墓掘りの檻》
《太陽の指輪》
《模倣メカ》
《時の篩》
《願い爪のタリスマン》
《秘儀の印鑑》
《アゾリウスの印鑑》
《ディミーアの印鑑》
《友なる石》
《稲妻のすね当て》
《精神石》
《オルゾフの印鑑》
《威圧のタリスマン》
《聖列のタリスマン》
《発展のタリスマン》
《思考の器》
《彩色の灯籠》
《連合の秘宝》
《呪文構成要素ポーチ》
《彫り込み鋼》

— 土地 32 —
《霊気拠点》
《灰のやせ地》
《コイロスの洞窟》
《統率の塔》
《秘密の中庭》
《ダークウォーターの地下墓地》
《水没した地下墓地》
《風変わりな果樹園》
《氷河の城砦》
《島》7
《孤立した礼拝堂》
《泥炭の沼地》
《平地》5
《涙の川》
《サプラーツォの岩礁》
《広漠なるスカイクラウド》
《産業の塔》
《沼》5

感想

知人M「デッキの動きがシンプルでわかりやすい」

今回のデッキに搭載しているコンボは《時の篩》の1枚コンボのみで、他は汎用的な妨害札やサーチカードで構成されたデッキなためデッキ自体の説明は「《時の篩》とティヴィットが揃ったら無限ターンで勝ちだから、あとは汎用カードを好きにプレイすればいい」と、すぐ済みました。ティヴィットはわかりやすく強力な能力を持っておりデッキの構造も単純化しやすいことから、トップクラスの強力な統率者でありながら初心者向きの統率者でもあると再認識しました。

知人M「デッキの動きはわかりやすいし、カードテキストも遊戯王と比べると短いし読みやすい。ただ《リム=ドゥールの櫃》は処理は3回読んでもよくわからん。」

知人M「ティヴィットがパワーカードすぎる」

今回の卓は《結界師ズアー》、《龍王オジュタイ》、《野生の心、セルヴァラ》、《秘密売り、ティヴィット》で囲んでいました(デッキパワーレベルは全員7-8程度の構築)。色の近い統率者が多い卓で、ティヴィットはわかりやすくパワーのある統率者でした。(他のプレイヤーもティヴィットを見るのが初めての人も居たので、色々言い合いながらプレイしてました)

知人M「キープ基準がわからん」

土地の枚数、ティヴィットの着地ターンなどの基準はあるものの、サーチの使い道やドロースペルを考慮すると、統一的な基準だけではキープ判断が難しい場合もあります(大事なフィニッシャーへのアクセス手段である《加工》を《太陽の指輪》のサーチに使っても良いのか、など)。教える側の目線ですが、キープ基準は初心者がつまづきやすいポイントとして認識しておこうと思いました。

知人M「枚数が多くてデッキがシャッフルしづらい」

知人Mはそういいながら3、4回カードを卓にぶち撒けていましたが、冷静に考えてみると多くのカードゲームのデッキ枚数が40枚や60枚の中で、EDHの100枚というのはかなり多い部類です。EDHプレイヤーは日常的に100枚のデッキを半分に分けてシャッフルしたりうまいこと横入れしたりすることになれていますが、新規プレイヤーからするとカードが多くて扱いづらいというのは自然な反応だと思いました。

何かこの気づきを今後に活かすなら、強いて言えば薄いスリーブを選ぶようにするなどでしょうか…。今回はKMCのパーフェクトサイズとハイパーマットプレミアムの2重スリーブでしたが、後者は結構厚みがあるので初心者向きではなかったかもしれません。(個人的には気に入っているのですが…)

<PR>

知人M「カウンターの打ちどころが難しい」

ティヴィット側のデッキはカードをすべて日本語で統一していて、また一度全てのカードを確認してもらっているのでプレイ上の支障はありませんでした。しかし他プレイヤーのカードに何が書いてあるのか、また何がキーカードであるのかを把握するのは一苦労だったようです。

特にカウンターの打ちどころが難しく、例えばマナが立っている状態のセルヴァラの《破滅の終焉》(X=1)がどれくらい危険なのか、消すべきなのかといった判断は初見では難しいところです(悩みつつも結局《唱え損ね》で消していたので、さすがに他カードゲームをプレイしているとそのあたりの嗅覚が養われるのかなと思いました)。一方で、プレイ体験としてはインタラクティブなやり取りがEDHの醍醐味であるため、ゲームの面白さを伝える意味ではよかったのかなと思います。

まとめ

プレイを通じて色々な感想が出てきたものの、総括としてはゲーム自体をしっかり楽しむことができたようだったので良かったです。他のカードゲームをプレイしたことがある方にとっても統率者戦は変わったゲーム性を持つフォーマットであるため、教える際にはその違いを意識していきたいなと改めて感じました。

記事の更新情報はEDH.JPのX(Twitter)で投稿しています。