【EDHデッキ紹介】輝かしい聖戦士、エーデリン【カルロフ邸殺人事件 対応版】

輝かしい聖戦士、エーデリンEDHの紹介です。《輝かしい聖戦士、エーデリン》はイニストラード:真夜中の狩りで登場した、多人数戦に適正の高い強力なトークン生成能力を持つクリーチャーです。今回はエーデリンの単体で相手のライフを削り切れる性能を活かしたスタックス型の構築を紹介します。

統率者解説

《輝かしい聖戦士、エーデリン》は、1WW警戒の人間・騎士で、パワーが自分のクリーチャーの数になる常在型能力と、攻撃するたびに各対戦相手ごとに1/1で白い人間クリーチャートークンを攻撃状態で生成する誘発型能力を持ちます。誘発型能力は、「自分が攻撃するたび」誘発するため、《輝かしい聖戦士、エーデリン》自身が攻撃している必要はありません。そのため着地したターンからトークンを展開していける点が強力です。また、各対戦相手ごとにトークンを生成するため、統率者戦であれば毎ターン3体のトークンを生成できる3マナのクリーチャーとして破格の性能を誇ります。常在型能力により、《輝かしい聖戦士、エーデリン》から生成されるクリーチャーだけでも毎ターン3点打点が増えていくため、エーデリンによる2回の攻撃で統率者ダメージが21点に到達することも珍しくありません

一方で、統率者としては白単色というカードプールの狭さとコンボ適正の低さから、《タッサの神託者》や《死の国からの脱出》に代表されるような強力なコンボに対して速度負けするため、それらに対する何らかの回答を用意する必要があります。

《輝かしい聖戦士、エーデリン》は統率者戦でも随一のクリーチャー展開力を誇る統率者であるため、それを活かしたクリーチャー主体の構築が主流です。

デッキリスト

今回紹介するリストはスタックス型の白ウィニー構築です。デッキリストは以下です。moxfieldでも公開しています。

https://www.moxfield.com/decks/Op1mZgVYNUO3LubSN12g8w

— 統率者 1 —
《輝かしい聖戦士、エーデリン》

— クリーチャー 38 —
《エスパーの歩哨》
《ルーンの与え手》
《ルーンの母》
《セラの高位僧》
《離反ダニ、スクレルヴ》
《雨ざらしの旅人》
《信号の邪魔者》
《オグマの文書管理人》
《聖戦士の奇襲兵》
《乗騎ペガサス》
《封じ込める僧侶》
《銅纏いの先兵》
《不屈の解体者》
《門衛のスラル》
《ドラニスの判事》
《エーテル宣誓会の法学者》
《堂々たる撤廃者》
《静寂をもたらすもの》
《獅子の飾緒》
《迷宮の霊魂》
《スレイベンの守護者、サリア》
《トカートリの儀仗兵》
《金属ミミック》
《エメリアのアルコン》
《エイヴンの思考検閲者》
《塔の長官、ボロミア》
《世慣れた見張り、デルニー》
《静翼のグリフ》
《第三の道のロラン》
《ファイレクシアの検閲官》
《イーオスのレインジャー長》
《聖域の僧院長》
《空狩人の打撃部隊》
《異端聖戦士、サリア》
《栄光のドミヌス、モンドラク》
《アルガイヴの盾、ミュレル》
《うろつく玉座》
《Greymond, Avacyn’s Stalwart》

— インスタント 11 —
《悟りの教示者》
《冥途灯りの行進》
《流刑への道》
《沈黙》
《剣を鍬に》
《災厄の痕跡》
《皆に命を!》
《一時の猶予》
《完璧な策略》
《真夜中の一撃》
《テフェリーの防御》

— エンチャント 6 —
《耳の痛い静寂》
《土地税》
《偵察》
《盲従》
《白の木に花開く》
《安らかなる眠り》

— アーティファクト 17 —
《虚空の杯》
《金属モックス》
《宝石の睡蓮》
《水蓮の花びら》
《魔力の墓所》
《モックス・ダイアモンド》
《霊気の薬瓶》
《墓掘りの檻》
《太陽の指輪》
《バネ葉の太鼓》
《秘儀の印鑑》
《友なる石》
《稲妻のすね当て》
《アメジストのとげ》
《紋章旗》
《一つの指輪》
《旗印》

— 土地 27 —
《古えの墳墓》
《アーデンベイル城》
《魂の洞窟》
《皇国の地、永岩城》
《出現領域》
《宝石の洞窟》
《ミナス・ティリス》
《ニクスの祭殿、ニクソス》
《平地》15
《屍肉あさりの地》
《露天鉱床》
《ウルザの物語》
《作戦室》

デッキ解説

デッキ図解
画像=EDH.JP

デッキを図解しました。デッキの構造は非常にシンプルで、《門衛のスラル》や《静寂をもたらすもの》といった強力なスタックスカードを使って相手の妨害をしながら、それらの影響を受けない《輝かしい聖戦士、エーデリン》によってクリーチャーを展開し、戦闘ダメージによって対戦相手のライフを削り切るか、統率者ダメージ21点による勝利を目指します

《輝かしい聖戦士、エーデリン》の展開力は強力ですが、さすがに単体だと対戦相手全員のライフ120点を削り切るには心許ないため、《うろつく玉座》などのトークン生成を強化するカードや、《旗印》のような全体強化で打点をサポートします。また《輝かしい聖戦士、エーデリン》による統率者ダメージについても《輝かしい聖戦士、エーデリン》自身がブロッカーを貫通する能力を持たないため、《ルーンの母》などで攻撃を通りやすくしています。(これらのカードは除去対策としても有効です)

今回のリストでは上記のスタックスや除去対策に多くの枠を割いているため、ドローエンジンの採用枚数が少なめです。ただ、スタックスというデッキの構造的に大量にドローできたところで展開力はさして伸びないので、ドローエンジンの採用優先度は低いです。また、現代では《作戦室》や《ミナス・ティリス》など土地でもコストパフォーマンスの良いドローエンジンが存在するため、今回はそれらに頼っていきます。

個別カード解説

クリーチャーカード

  • 《乗騎ペガサス》

人間に飛行を付与するペガサスです。2マナ1/1飛行というスペックに加え、《輝かしい聖戦士、エーデリン》自身と生成するトークンは人間であるため、基本的には戦闘に参加するクリーチャー全体が飛行を得る性能を持つカードです。《輝かしい聖戦士、エーデリン》のトークン生成能力の弱点として、各対戦相手ごとに攻撃状態で生成する都合上、ブロッカーが立っている対戦相手にも攻撃する必要がある点があります。これによりクリーチャーの数の伸びが悪くなってしまうため、《乗騎ペガサス》によってそれを回避することを期待しています。統率者戦で飛行をもつクリーチャーが立つことは少ないため、多くのブロッカーを飛び越えていくことが可能です。

  • 《世慣れた見張り、デルニー》

《世慣れた見張り、デルニー》は《乗騎ペガサス》と同様に《輝かしい聖戦士、エーデリン》のトークンが打ち取られるのを回避するためのカードです。加えて、後半のパワー2以下のクリーチャーの誘発型能力を2倍にする能力は、《輝かしい聖戦士、エーデリン》と《世慣れた見張り、デルニー》だけの盤面であれば《輝かしい聖戦士、エーデリン》のトークン生成能力を2回誘発させられます。

  • 《Greymond, Avacyn’s Stalwart》

《Greymond, Avacyn’s Stalwart》は戦場に出た時に先制攻撃、警戒、絆魂から2つを選んで自身を含む人間クリーチャーにそれらを付与します。(基本的には先制攻撃と絆魂を付けます。)また、後半の人間クリーチャーを4体以上コントロールしている時に人間に+2/+2修正を与える常在型能力は、今回のデッキであれば条件の達成が容易な上に4マナのクリーチャーとしてはパフォーマンスが良いです。このマナコスト帯のパンプアップ手段としては《黄金夜の指揮官》系のカードが相性が良くパフォーマンスもさらに良いのですが、今回クリーチャーのEtB能力を徹底的に対策している(《門衛のスラル》など合計4枚採用)ため採用していない背景があります。

  • 《栄光のドミヌス、モンドラク》

《栄光のドミヌス、モンドラク》は4マナ4/4のサイズに加えて、トークンを2倍生成する強力な常在型能力と、実質1マナで起動できる破壊耐性まで持っている優秀なカードです。トークンの2倍生成は《輝かしい聖戦士、エーデリン》からトークンが6体出るようになるので一気にクロックを伸ばすことができます。類似したカードとして《選定された行進》がありますが、あちらと比べると本体が4/4のアタッカーとして戦闘に参加できる点と、起動型能力で破壊耐性を得られる点で大きく上回る性能です。

  • 《ファイレクシアの検閲官》

《ファイレクシアの検閲官》はほぼ《法の定め》とクリーチャーのタップインを内蔵した強力なスタックスカードです。《法の定め》能力は代表的なコンボ対策として非常に強力で、クリーチャーのタップイン能力も、相手がブロッカーを立てづらくなるため相性が良いです。《弁論の幻霊》や《法の定め》と比べても頭一つ抜けてデッキと相性が良いカードです。

  • 《聖域の僧院長》

《虚空の杯》に近い性能を持つ選んだ数字と等しいマナコストの非クリーチャー呪文を唱えなくする強力なスタックスカードです。選ぶ数字は卓によりますが、0〜2マナを指定することが多いです。《虚空の杯》と異なり、打ち消すのではなく唱えられない能力であるため、ストーム呪文や打ち消されない呪文にも有効です。

  • 《ルーンの母》

タップすることでクリーチャーに選んだ色のプロテクションを与えるシステムクリーチャーです。プロテクションは対象を取る除去から統率者をはじめとしたクリーチャーを守るだけでなく、ブロックもされなくなるため《輝かしい聖戦士、エーデリン》の弱点であるチャンプブロックを回避できる点で非常に相性が良いです。初動として非常に優秀なため、互換カードの《ルーンの与え手》と《離反ダニ、スクレルヴ》も採用しています。

インスタントカード

  • 《皆に命を!》

《皆に命を!》は《英雄的介入》と《天使の嗜み》を組み合わせたようなインスタントです。クリーチャーが横に並ぶデッキなため、《滅び》のような全体除去や対象を取る除去からクリーチャーを守れる点で相性が良いです。また、後半の効果は《タッサの神託者》などのエクストラウィンへの回答にもなります。

アーティファクトカード

  • 《霊気の薬瓶》

《霊気の薬瓶》はタップすることで手札からインスタントタイミングで、唱えることなくクリーチャーを戦場に出すことができます。軽量クリーチャーを多く採用したデッキであるため優秀なマナアーティファクトのように使うことが可能です。カウンターは手札次第で2か3で止めて、《静寂をもたらすもの》などのスタックスクリーチャーを相手のムーブに合わせて出すことで強力な妨害手段になります。初動としては理想的なカードの1枚です。

エンチャントカード

  • 《偵察》

《偵察》は攻撃中のクリーチャーを戦闘から取り除いてアンタップするエンチャントです。《輝かしい聖戦士、エーデリン》の生成するクリーチャーは各対戦相手ごとに攻撃状態で出るので、ブロッカーのいる対戦相手に攻撃しているトークンは《偵察》で戦闘から取り除くことで、トークン数を無駄に減らさずに済みます。

コンボ・ギミック解説

今回のデッキにはコンボは搭載されていません。

環境での位置付け

デッキパワーレベル

デッキパワーレベルは7です。

相性の良いアーキタイプ

強力なスタックスカードを多く搭載しているため、線の細いターボ型のコンボデッキとは相性が良いです。また高いコンバット性能を持つためコンバットへの対策が薄いスタックス系のデッキも相性が良いです。

EDH.JPで紹介したデッキの中だとイナーラEDHやジャイルーダEDHなどが該当します。

相性の悪いアーキタイプ

基本的にはコンボ非搭載の白ウィニーであるため、線の太いミッドレンジや、クリーチャーのサイズが大きいランプ系のデッキは苦手とします。

EDH.JPで紹介したデッキの中だとギシャスEDHや始祖ドラゴンEDHなどが該当します。

まとめ

今回は白単統率者である輝かしい聖戦士、エーデリンEDHのデッキを紹介しました。コンボに依存しない珍しいEDHで、スタックスとコンバットが好きな方には特におすすめです。

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